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言の葉を観る:ビール(WW35)

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 ウォッチワード・マトリックスの中心に位置する焦点であり、究極の頂点である。これは、すべてのキーを結び、すべての両極性をバランスした結果として出てきたものだ。
 ほかのどのキーよりも明瞭に、私たちが求めている最も本質的な価値と目標を示す。
 本質的に、私たちが人生の基本的目標に関して今どう思っているかをあらわすのであり、…現在のあり方と関連づけて解釈しなければならない。
 またこのキーは常に、現実のこととしてではなく、こころ、もしくは精神のこととして解釈すべきである
 『ウォッチワード・テクニックの世界』マイケル・ダニエルス

【ビール】の自己解釈
 ビール…僕が大好きなアルコール飲料。苦味と炭酸が利いていて、酔いが回ると気持ち良くなって眠りに就く。コーヒーでも味わうことが好きな苦みと、コーラで味わえる強い炭酸とがひとつになって、そこにアルコールの要素が加わって、喉越しおいしく味わえて、気持ち良くなって、幸せな気分で眠れるなんて最高。

 主な原料としての大麦を発芽させて、酵素や酵母をもって発酵させてつくられるそうです。人で言うなら、原石としての素質に芽を出させ、経験や知識や智慧によって、人生や世界とのかかわりにおいて、その有用性を発揮させるということがイメージできる。僕もそうありた、そうなれればいいなと思う。ありのままの水とはまた違った理想のかたちかもしれない。
 ただ、今の僕は迷いと煩悩と執着などによって、有害な発酵で腐敗しかかっている状態に近いように思える。また、ビールの歴史は古く、古代オリエントに遡るという。生まれ変わりというものがあるとしたら、僕は有用な発酵をすることなく、有害な腐敗を繰り返すことで、古代オリエントの時代から輪廻転生し続けているのではないかとさえ思う。いつの日か発酵することによって生まれ変わりの輪から外れることができるのだろうか。今の状態であれば、まだまだ何度となく生まれ変わらざるを得ない気がする。まだまだ悩み、迷い続けていくのだろうか。

 ビールは、その醸造法と酵母の種類によって、酵母が浮かび上がっていくものと、沈んでいくものとがあるそうです。この酵母を外界からの刺激とするなら、僕の感情の浮き沈みが表面にあらわれることが少ないながら、こころのなかでは相当に複雑に揺れ動いていることをあらわしているような気がする。見る人が見れば、わかる人にはわかる、僕の感情。自分では気持ちを表に出しているつもりはないのだけれど、表情に出ていて、わかりやすいと言われることもある。逆に、内なるものを表に出していないと感じる人には、損をしていると言われることもある。

 ビールはお酒としては味が変化しやすいようです。主な原因に、保管温度、日光、衝撃、酸化だということであり、また出荷から日数が経過するにしたがって味が劣化するとのことだ。
 温度からイメージするなら、人生における“温度”は常に一定に保たれるわけではなく、激しい変化が繰り返される。その中にあって僕は適応力や対応力に乏しいか偏りがあるということかもしれない。行動面を見ても、怠けてしまったり、固まって動けなくなってしまったり、場合によってははじけたりしまったりすることからも、どこか危うさを感じざるを得ない。
 同様のことが、人生の“紫外線”としての刺激、“衝撃”としての攻撃・過干渉、“酸化”としての他者との関係性、においても言えるようだ。

 さらに、ビールには気を遣う点があるそうです。ビールは、注ぎ方によって、その味が変わる飲み物であるということです。ビールの泡は、ビールが空気に触れて酸化することにより味が変化することを防ぐ役割もあるそうですが、うまく注ぐことができたとしても泡はそう長くは保たれることはない。うたかたははかなく消え去るのだ。その実力や効果はあっても維持・継続されることはなく、旬なる時は短いのだ。そんな繊細な、そんなヤワな在り様は厳しい環境のなかではとても生きにくいのかもしれない。人生80年、長いと見るべきか、宇宙レベルからするとあっという間の出来事と言うべきか。開封後はなるべく早く飲みきってしまうことが望ましいビールとはいえ、それを人生に照らし合わせて、生き急ぐことがビールの飲み方と同じことが言えるとは思えない。また、ビールには酵母が殺菌・濾過されておらず、瓶・樽内で再発酵を行う種類のものは長期保存や寝かせることができ、マイルドで熟成された味わいへの変化を楽しめるものもあるらしい。かといって、じっくり熟成させることがいいとばかりは言えないだろうし、ふさわしいタイミングというものあろう。僕としては、生きた酵母を味わえるマイルドさもいいけれど、やはりほとばしる苦みとともにきりりとした爽快感をもったビールを目指したい。

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