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映画【カオス】

 映画【カオス】はカオス理論をヒントにしてつくられている。

 カオス理論とは、運動法則上、ある時点での状態が決まれば、その後の状態が原理的にすべて決まるのですが、初期データには必ず誤差があるので、そのわずかな誤差が運動の中で増幅されて、結果として、とても複雑で不規則かつ不安定な振る舞いをし、将来における状態が予測不可能になるというものです。逆にいえば、不規則で複雑に見える現象にも単純な方程式で書き表すことができる可能性があることを示唆しています。

 というような小難しいことがわかっていなくても楽しめる映画です。ストーリーは銀行強盗が起きて、警察が犯人を追いかけるといたって簡単なように思えますが、その裏では複雑で不規則かつ不安定な振る舞いが繰り広げられています。それが映画のラストでわかってきます。映画の途中、その単純な方程式を見つけようと試みますが、なかなか解くことができません。なぜならそれは不確定性原理によるものかもしれません。

 不確定性原理とは、たとえば、犯人と刑事の組み合わせにおいては、その見方にばらつきをもたせずに、両者を特定することができない、というようなことです。これはカオス理論における、初期データの誤差が関係しているのでしょう。あの犯人が根っからの悪者だと思っていたら、実は違っていたとか、あの犯人は頭の回転が速い、切れ者だと思ってみていると、それを仕組んだもっと頭の切れる人がいて、そいつのほうがもっと悪者だったりとかするわけです、この映画では。なのでこの映画は、午前中に心と頭をやわらかくして、観るのがよいでしょう。そうすれば、単純な方程式とその解をあなたは見つけることができるでしょう。

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