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家族団欒静寂夕飯

 暑い日が続くようになってきたこの頃、冷麦や素麺など冷やした蕎麦や麺類が食べたくなってきます。日本では蕎麦は音を立てて食してもいいということになっています。ただこれも江戸時代の庶民の間に広まっていたもので、身分の高い人の間では音を立てて食べるということはなかったそうです。本来、食事をする際は静かにしているものなのでしょう。それが、今はどうかわかりませんが、家族団欒の1コマとして食事の際にその日一日にあったことを話しながら、食事をすることが奨められていたときがあったと思います。家族が顔を合わせる数少ない機会にコミュニケーションを図るということが狙いの一つにあるのでしょう。なにも食事の際中にそうしなくてもよさそうなものですが、個の時代である現在、食事を終えたら、それぞれが自分の部屋にそそくさと入ってしまうということを考えれば、そのように奨めたくなるのもわかる気はします。はたしてそれがよいことなのかどうか。よい影響や効果が出ているのかどうか。かの永平寺においては食堂、お手洗い、浴室では沈黙と静寂を守らなければいけないそうです。食事の場面で言えば、お味噌汁や沢庵を食べる時ですら音を立ててはいけないし、実際に音を出している人はいないそうです。それは音を出しているとか、出てしまうものとかではなく、意識的に音を消しているとさえ言えそうです。また、口を動かして噛み砕くということに限らず、箸や器の上げ下ろしに際してもコトリともカチャとも音を立てることはしないそうです。そこにはまったくの静寂、沈黙が在るようです。口元の音は意識すれば割と簡単にできるようになるようです。植物にしろ動物にしろ他の命を滅して、それをいただくことを思い、噛みしめ、味わうことに努めればおのずと音を立てることことなく、消すことができるようです。有難い気持ちがそのように至らしめるのでしょう。食器の音についても片手での所作では難しい面があるようですが、両手を使って上げ下ろしすることで音を立てることはなくなるようです。両手を使うということは器を両手で挟む格好になります。器を間に置きながらも両手を合わせる格好、いわば合掌するようなかたちになります。食べること、命をいただくことの有り難味を器の上げ下ろしの際にも両手を添えて行うことで、感謝の気持ちをあらわしているともいえるのでしょう。会話を弾ませながら食事を取り、コミュニケーションを図るのもいいかもしれませんが、何も語らず、何も音を立てず、食べることの有り難味をも噛みしめながら食事の時間を過ごすのもいいのではないかと思いました。毎日は大変かもしれません。週末や休日、家族が揃うことが多いであろう日、一週間のうちの一日でもいいから、そのような家族団欒静寂夕ご飯という時間をもってみるのもいいかもしれません。
    cf.『早朝坐禅 ― 凛とした生活のすすめ』 山折哲雄

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