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たとえ目の前に大きな鏡を置いたとしても

 帰宅する車中。吊革につかまって立っている人はおらず、空いているとはいえ8人掛け中6人は座っているような電車内で、すぐ隣に他人が座っている状況で、物を食べている二十歳前後の女子がいた。耳にはヘッドフォンがあてがわれ、音楽を聞いている。音は抑えられていて、何を聞いているかはわからなかったが、楽しげでもなく無表情に聞き、もくもくと口を動かし、食べ続けている。これでノリノリで首を振られたり、足でリズムを取られたりしたらと思うとぞっとする。彼女はキュロットスカートではあったが、膝も開き加減。足元はパンプスで、足首を高く覆うほどではないタイプの靴下を靴からはみ出させて履いていた。これも見せるファッションのひとつと言われればそうかもしれないが、そのカラーコーディネートといい、靴下のはみ出し具合といい、およそおしゃれとは言いがたい格好に思えた。そんな服装、そんな体勢で、そんなお行儀の悪い行ないを電車内で平然とやれてしまう心のもち様は目を覆いたくなる。たとえ彼女の目の前に大きな鏡を置いたとしても、そうした自分の姿を恥じることはなく、食事を続けることだろう。食事が終われば、化粧品を取り出して、鏡を覗きこんで、顔の厚みを増すことに精を出すに違いない。何かおかしいよ。やめようよ、そんなみっともないこと。そんな恥ずかしい己の姿を鏡を目の前に立てられようが、立てられまいが、自分自身で気がつかなくちゃ。

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