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日本の車中から 「ミエ」

♪たらったったったた~ららた~ら♪
~今日は車内の様子をご覧ください~

 列車が走るのは、首都東京へ向かう湾岸沿い。
東京湾に沿って進む列車は房総から都心へと弧を描いて進みます。
開けた場所に出ると、青い海が一望できます。
航跡を残して進む漁船や、空には静かに進む旅客機を見ることができます。
その光景は、夏休みの今、行楽や仕事に向かう人々に気持ちを高めてくれます。
 一方、車中では一人歌舞伎が演じられています。
小さな手鏡を覗きこみ、頬紅やら口紅やらで化粧を整えています。
時折、手を止め、口を半開きにして、顔を上下左右に振り、鏡を見ます。
きちんとバランスよく化粧できているかの確認をとっているのでしょう。
傍から見るとその様は見得を切っているかのようです。
「見得を切る」とは、自信のありそうな態度をとること、だそうです。
化粧がうまくできているかはわかりませんし、本人も自身なさそうです。
あたかも外見・うわべを実際より良く見せようと見栄を張っているように見えます。
「見栄を張る」のは他人の目を意識してのことと思いますが、
車中で化粧をする女性にはそれがまったく気にならないようです。
 今度、化粧映えも怪しく見栄を張っている姿を見かけたら、
携帯カメラのシャッター音を聞かせつつ、
「よっ!別嬪さん」と掛け声をかけてみようと思います。
おそらくそれを受けて、その女性はキッと睨みつけてくるでしょう。
そうそう、それが見得を切るってことですね。
大げさな表情で不快感を示されても、見ている側も不快です。
そうして見栄を切られても、乗客が更なる見栄を切り返しながら、
列車は東京駅を目指します。

次回は車中での無駄毛処理をご堪能ください。

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